イタリア
眠れる洞窟住居群・サッシ【世界遺産・マテーラ】(4月26日/出発から15日目)
マテーラの駅から洞窟住居群のあるサッシ地区を目指し、歩いた。
ところが行けども行けどもサッシ地区が見えてこない。えー、地図によるとこの辺りなのに・・・。あたりを見回すと、地下に向かうような階段があり、そこが入口となっているようだった。
ひんやりとしたトンネルをくぐり、サッシ地区へと出た。
そこはもう、別世界だった。まるで別の惑星の、乾いた谷に作られた住居のようだ。町をあちこちと散策したが、人に出会うことはほとんどなかった。一人でこの町をさまよっていると、ここが明るい南イタリアであることを忘れてしまう。誰もいない、静かに永い眠りについているような町・マテーラ。この谷を一歩でも出ると、いつもの美しい南イタリアの町並みが広がっているのだから、不思議なカンジだ。
迷路のようなこのサッシ地区で、一番有名なのがサン・ピエトロ・カヴェオーソ教会。さすがにこの周りには観光客がたくさんきていて、「あぁ、ここは世界遺産だったな」と思い出した。
この現実感のない町を散歩するには、暑いけど、人がいない昼間がいいかもしれない。
|