マルタ
マルタの巨石神殿。(5月9日/出発から28日目)
マルタには、30もの巨石神殿が存在する。
歴史の教科書には古代四大文明が一番に挙げられているが、それよりもさらに時代を遡る古い遺跡だ。今日はその中でも、マルタの南、海に面しているハガール・キムとムナイドラ神殿へ行って来た。
マルタの日中はめちゃくちゃ暑い。太陽だけでなく、遺跡のような木陰もないところでは照り返しもひどく、観光は困難だ。だから今日も朝一番で行こう、と勢い込んで首都・ヴァレッタへ向かったのだが、ハガール・キム方面へのバスの出発は9時45分。ハガール・キム遺跡の先にある、ブルーグロッタという青の洞窟へ遊びに行き、そのあとで遺跡に向かったので、必然的に遺跡への到着は、太陽が強烈な12時に近かった。
ちなみにほぼ全てのバスの終点・始発は首都ヴァレッタ。私のいるサン・ジュリアンから現地への直行便はなく、とにかくどこへ行くにもヴァレッタで乗り換えねばならないという、分かりやすいけど時間のかかるシステムなのだ。しかし島自体が小さいので、それでも間に合っているのだった。
ハガール・キムとムナイドラ神殿が建てられたのは紀元前3600年前から2500年前だという。今から5000年以上も前だ。何十トンもある石がそこかしこに積み上げられ、訪れる人を威圧する。現在の技術を持ってしても、何の重機も使わず、接着剤も使わないで積み上げるのは難しいのだそうだ。それを、5000年もの昔、ここに住んでいた人々はやってのけたのだった。高度な文明を持っていた彼らが、その後どうしたのかは謎のままだという。
遺跡の中央には巨大な石が白く光り、その向こうには紺碧の海が広がっていた。
数多くの巨石の中には、生け贄を捧げたとされるテーブルや、生け贄をつないでおくための穴があいた石柱などがある。人類の黎明期とも言える時代に、これらの巨大神殿を造った謎の人々。ふとたたずんでいると、どこからともなく聞こえてくる祈りの声が石にこだまし、古代にタイムスリップしそうになる。
炎天下で歩き回り頭がやられてしまったのか。
しばらく石の影で、古代から聞こえてくる人々の声に、耳をすませた。
炎天下の中、観光いかがですか???ちゃんと帽子かぶって、対策してくださいね♪私も砂漠の暑さでやられて朦朧としてしまったつい最近。古代にタイムスリップした感じ・・・ちょっとうらやましい~。
2005年05月11日
15:39
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