シルクロードの見所
交河故城 トルファン
トルファン市街地西約16kmに位置する交河故城は前漢時代(約3000年前)の車師前国の都だった場所。ヤルネズ川が2本に分かれまた合流する高台にある城址遺跡です。長さは1650m、幅は300mで周りは切り立った30mの絶壁に囲まれている。故城は西北部の寺院遺跡、東北部の居住区、東南部の行政区の3つの部分からなっている。
交河故城の入り口の下側に故城の全景模型が展示されている。とにかく広く、限られた時間内では奥のほうまで行っている暇はない。むやみやたらに歩くことはできないので、一日ツアーに乗るか車をチャーターする必要がある。
交河故城の看板を抜け早速、入り口に入るといたるところに日干し煉瓦が点在している。この観光地はとにかく歩く。そして、説明を聞かないと何がなんだかわからないくらいすべて日干し煉瓦。
10分ほど大通りを歩き、遺跡の中央に位置する大仏寺の跡に到着。このあたりは寺院遺跡が点在していて、特に仏塔は数多く残っている。
交河故城には仏塔が200あまりあったが、この仏塔が最も大きいもの。中心に仏像を収めた凹みがあり仏像の形がなんとか確認できたが、仏像の多くは20世紀の初め、盗賊に盗まれてしまった。ここの仏像は腰が細いので唐の時代よりも前の仏像と推測されている。
中心大道の脇に牢屋の跡もある。地下牢で周りの壁が切り立っているので逃げ出すことはできない。故城の屋敷の下半分はほとんど地下室になっていて、上部は土をかためて作られている。井戸やかまどの跡も残り、当時ここで暮らした人たちの息吹を感じられる。
今回は取材ということで、特別に地下低院をみせていただいた。外はうだるような暑さなのに、この地下に入った瞬間、ひんやりとした空気に包まれた。地下低院は普段のパッケージツアーでは見ることができず特別ツアーなどに参加しないと見ることはできない。そして、この地下低院にいくまでの道のりはかなり長く、大体住居地区から徒歩10分。日陰もなく、灼熱の太陽の下を歩かなければいけない・・・かなり覚悟がいる。
地下低院の帰り、交河故城のはずれに行ってみると、切り立った崖の下に緑溢れる畑が見えた。交河故城の人たちは城の外で農業を営み、自給自足の生活をしているとのこと。
日干し煉瓦の故城に現れる緑にとても癒された瞬間でした。
シルクロードの見所
2005年05月27日 11:42
yukinko
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