シルクロードの見所
陽関 敦煌
敦煌市内から郊外を出るとすぐゴビに出ます。片道一車線の舗装道路がまっすぐどこまでも続き、遠く蜃気楼がゆらめく。
よく、ゴビ砂漠と日本では言いますが、ゴビ(戈壁)とは砂礫の原で、砂漠と区別しています。砂漠は本当に砂だけのことだそうです。
陽関は古代シルクロードの軍事通商上の重要関門。入り口は閑散としており、昔の格好をした兵隊が門番をしている。
すぐ近くに建設中の関連施設がありました。近日中にオープンするとのこと。
ガイドさんいわく、
「でも、いつも近日中って言ってます」
とのことなので、ほんとにいつかはわかりません。
さて、この入り口から関所があるところまでミニカーにのって上まで登ります。
ミニカーを降り、関所まで歩くと、赤褐色の台地に烽火台が残っています。ここを警備した兵隊たちのさまざまな想いが頭をよぎり、郷愁を誘う。
かつて軍事上最も重要視された烽火台は、風化が進み、歴史を感じせずにはいられない場所でした。
←全部で5つある「のろし台」の中の4番目に位置し、最後の泉がある場所。もとは9.4mもあった高さが、いまでは2mぐらいしかありません。
昼は狼の糞を、そして夜はタキ木を燃やして、情報を伝達していたそうです。狼の糞は重いので、煙がまっすぐ上に伸びるそう。
そして、唐代の詩人、王維が友と別れるのを惜しんで、
「西のかた陽関を出づれば故人無からん」
と詠った吾妻屋があります。
ここからの景色は悠久のシルクロードという言葉がぴったりの荒涼とした景色。シルクロードにかかわる歴史上の人物たちの壮絶なドラマが思い描かれます。
ここから西はタクマラカン砂漠で泉はなく、「タクマラカン砂漠」は、ウイグル語で「入ったら出られない」という意味です。
また、この地から兵器や陶器などの遺物が発見され、「骨董砂漠」とも呼ばれています。
シルクロードの見所
2005年06月07日 11:32
yukinko
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