シドニーとパースを4日間かけてのんびり走るインディアンパシフィック鉄道のハイライトは、ナラボー平原の旅だろう。
何も遮るものが無かった平原での鉄道建設は、ギネスブックにも載る直線路線を作った。
真っ直ぐにのびたレールは、列車に乗っていることさえ忘れさせる。
夜、室内の灯りを消すと、車窓からは果てしなく黒い空間に満点の星がせまってくる。
この世に銀河鉄道なるものがあるとしたら、まさにこれだと想像させる。
早朝、地平線から登る朝日に合わせてサーブされるモーニングコーヒーを飲みながら、ほとんど変わることのない風景にじっと目を凝らしていると何度かカンガルーに出会った。
西オーストラリア州に生息するレッドカンガルーだ。
毛並みの赤さからそう名付けられたこのカンガルーの名は、2等寝台の愛称にもなっている。
1等寝台はゴールドカンガルーと呼ばれ、こちらは架空の動物。
「ナラボーで朝日に照らされたカンガルーは黄金に染まって見える。」
とスタッフは言っていた。
そんなシーンに出会いに、再びインディアンパシフィックで旅がしたい。
【インフォメーション】
※ゴールドカンガルー1等寝台
(ツイン・シングル個室、シャワー、トイレ、全食事付き。
但しシングルルームはシャワー、トイレ共同)
※レッドカンガルー2等寝台(寝台、シャワー、トイレ共同、食事なし)
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●情報提供者
(株)ウェブトラベル トラベルパートナー「川西 哲史」
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