初日はルートバーンフォールズ小屋。その名のとおり、小屋の裏手には美しい滝が流れている。
見晴らしがとてもよく目の前に万年雪を抱いた山が見える。
写真手前はガイドトレック専用のハット。その下に見えるのが個人で歩いてくる人たちのためのハット。
設備はほぼ一緒ですが、ガイドトレック専用のほう(写真右)は毛布と枕付。一般トレッカーはマットレスがついているだけなので寝袋は必須!
ルートバーンフォールズ小屋は高地にあり、夜はとても冷え込むのでフォーシーズンの寝袋を持っていったほうがよい。
電気も通ってないので懐中電灯もあれば尚よい。
ルートバーン各小屋のキッチンにはガスコンロが備わっているので自分で持っていく必要がないのがうれしい。ただ、ライターやマッチ、また鍋や食器類、ナイフなどは自分で持参する。
夕食の後も部屋には戻らず、こうやってみんなで暖炉を囲んで今まで歩いた場所や自分の国の話しをするのもハットでの楽しみ。
4つの小屋すべてに夏期の間(10月下旬~3月末)は管理人が常駐するので暖炉に火をつけてくれる。
キッチンとバンクルームを結ぶ廊下?からは雄大な景色を眺めることができる。朝日をあびた山々が澄んだ空気の中でそびえる。
ルートバーンフォールズ小屋の下は木組みになっていて、その下にはなんと!わらびが大量に生えていました!食事に困ったときはそっとわらびをとってゆでて食べてみては?
茎太のかなり歯ごたえあるニュージーランドわらびも堪能できますよ!
ルートバーンフォールズ小屋裏手にある滝
二日目はこの滝の横を登っていきます。
●10:20
ルートバーンシェルター
ルートバンシェルター目の前で降ろしてくれる。
早速、出発!
歩いてすぐ、目の前に飛び込んでくるのがこのルートバーントラックの名前の由来にもなっているルートバーン川。
雪解け水が流れ込んでいるためか、水量が豊富。透明度も高く、光があたってキラキラしている。
つり橋を渡り、ブナの森へ。しばらくは平坦な道を歩くので苔むした木や石を眺めながら気軽に散歩できる。森の中を歩いているかと思いきや透き通った水がサラサラと流れる川沿いを歩いたりとハミングしながら楽しく歩けるコースが続く。
やがて2つ目のつり橋を渡る
つり橋を渡ってしばらくいくと広大な平地が広がる。ここがルートバーンフラッツ。1つ目のハット、「 ルートバーンフラッツ小屋」へはメインのルートを外れて5分ほどいった場所にある。
●12:30 ルートバーンフラッツ小屋
フラッツという名の通り平地が目の前に広がる。
ちょうどお昼時に到着したのでランチがてらゆっくり一休み。
昼間は気持ちのいい陽気でゴロンと横になるといつの間にか眠りについてしまう・・・
トイレもあるので小休止という意味でも訪れてみたい場所。
●13:10 ルートバーンフラッツ 出発
トラックに戻るとすぐに登り坂が始まる。少しずつではあるが急な登りが続き、動悸が激しくなる。今までの森歩きから山歩きの始まりだ。
エミリークリークという名前がついたつり橋を渡ると眼下にルートバーンフラッツが広がる。標高が高くなったことを実感する。
途中、地滑り跡を横切る区間があるので足元に気をつけたい。雨の日は要注意だ。
さらに登り続けるといきなり目の前にルートバーンフォールズハットが見えてくる。
●14:20 ルートバーンフォールズ小屋
一日目の歩行距離:8.8km
歩行時間:4時間
今回はグレノーキーからディバイドへぬける西向きのコースを紹介します。
ルートバーンフォールズ小屋とマッケンジー小屋利用の二泊三日で縦走する標準コース。
ディバイドからの逆ルートにぬけるルートでももちろん可能。ただ、観光地であるクウィーンズタウンからのほうが行きやすいという理由で今回私が歩いたコースのほうがポピュラー。
●8:00 クウィーンズタウン発
クウィーンズタウンのDOCオフィス(Shotover ST)でバスを予約する。このトレックバスは主要ホテルでピックアップしてくれるので滞在のホテルを予約時伝える。
出発後、ワカティプ湖畔沿いの道を走り、途中フォトスポットで5分撮影時間をくれる。その写真が一番上。
●8:50 グレノーキー着
約50分ほどでグレノーキーに到着。グレノーキーに滞在していたトレッカーと合流する。
30分停車。
グレノーキーはこじんまりとした小さい街。クウィーンズタウンから日帰りでショットオーバージェットや乗馬などを楽しみにくる観光客が多い。万年雪を抱いた山脈にぐるりと囲まれ、ただ散歩するにも気持ちがいい。
ちょっとしたカフェもあるのでトレッキング前に少し腹ごしらえすることもできる。
グレノーキーからは約30分でルートバーントレックの入り口に到着する。
---------------------------------------------------------
●トランスポート
<行き>クウィーンズタウンーグレノーキーールートバーントレック入り口
<帰り>ディバイドーティアナウークウィーンズタウン
料金:$101
---------------------------------------------------------
ちょっと高めの気もしますが、これしか交通手段がありません。
ニュージーランドには数え切れないほどトレッキングコースがあります。
そんなにいっぱいコースがあるならどれを選んだらいいの?
と思う方は
「DOC」ドックというオフィスを訪ねてみよう! Department Of conservationの略で「環境保護省」といった役割をになっている場所。
見つけるのは簡単!
DOCのシンボルカラー深緑と黄色の看板が目印。
写真のような色合いです。
DOCのオフィスはトレッキングのベースタウンには必ずあるので
興味があればたずねてみよう!
無料のパンフレットやトレッキングルートの大きいマップなどがおいてある。
DOCのスタッフはアウトドアに精髄したプロばかり。どんな質問にも丁寧に答えてくれる。
ただ、現段階では日本人スタッフはいないようなのですべて英語での対応となる。
トレッキングルートの最初には必ずこの看板がある。
この看板を見ると、このコースがDOCによってきちんと整備され、信頼できるルートであることがわかる。
整備といっても自然の景観を損ねない範囲でうまく手を加えている。滑りやすい場所で木の橋に針金をつけたり、土を少し掘って排水溝を作ったり・・・
整備の仕方がとてもうまい。
泊りがけでトレッキングに行こうと思っている人は必ず、DOCのオフィスでハット(山小屋)の予約をしなければいけない。
特にメジャーなミルフォードやルートバーントレック、トンガリロナショナルパークなどは予約をしないと泊まれないということも。
入山制限されているルートもあるのでいろんな意味でお世話になるオフィスです。
ハットの予約は インターネットからもできます!
ハイシーズンに行く予定の方は先にハットの予約を済ませたほうがいいでしょう。
皆さんのニュージーランドのイメージは?
羊、島国、自然、キウィーフルーツといった感じでしょうか?
ニュージーランドに在住していたときにこの国の魅力的なところは?
と友人に聞かれたときにすぐに思いついたのは
「眺め」
氷河をいただく山々、それを映し出す美しい湖。
アメリカやヨーロッパほどダイナミックではないけれど
みずみずしい葉をつけた木々の間にあるトレッキングの道。
自然だけではありません。
どこまでも続く牧場に草をはむ羊たち。
ゴシック様式の建築物に
彩り鮮やかなイングリッシュガーデンが続く街並み。
南半球ならではの南十字星が輝く夜空の星たち・・・
ニュージーランドは自然と調和する旅ができる場所です。
ではどんな旅?
やはり、自然を思う存分堪能できるトレッキングではないでしょうか?
ニュージーランドではトレッキングのことを「トランピング」と呼びます。
トランプとは「ゆっくり歩いて旅をする」
といったニュアンスの単語です。
険しい道を頂上目指して歩く「登山」とは違い、歩くということを楽しめるコースが豊富にあるのがこの国。
その中でも知名度の高さ、そして「世界一美しい散歩道」と呼ばれ人気なのが
「ミルフォード・トラック」
世界遺産登録されているミルフォードサウンドは氷河によって周囲の山々が1000m以上にわたり、垂直に近い角度で削り取られ、海に落ち込んでいくという壮大な景色を堪能できる場所。
ニュージーランドの代表的景観としてパンフレットなどでもたびたび紹介される。
ミルフォードトラックは確かに歩きやすく、とくに最終日4日目などは平らなよく整備された景色が続き、ディズニーの夢の世界を味わえるよう。
とにかく、人気が高く入山制限もされるほど・・・
ミルフォードトラックもおススメなのですが、よりアルパイン的な雰囲気があり、変化に富んだルートバーントレックやケプラートレックの方がダイナミックで私のおススメのコース。
ミルフォードサウンドがあるフィヨルドランド国立公園内にあるこの二つのトレッキングコースの中でもミルフォードに続いて人気を二分する存在が 「ルートバーントレック」
ミルフォードは「森歩き」
ルートバーンは「山歩き」
途中のコニカルヒルポイントからの眺めは正面はダーラン山脈、奥にはタズマン海のメイソン湾が見えはるばる歩いてきたトレッカーたちの疲れを癒す。
二泊三日で33km歩くこのコースのおススメは
なんといっても山小屋「ルートバーンフォールズ」
ロケーション、施設とともにニュージーランド内でも屈指の山小屋。
名前のとおり、近くには滝もあり一日の疲れをゆっくりとることができる。
もう一つの「ケプラートラック」はティアナウ湖とマナポウリ湖との間にそびえる山々の連なりを巡る全長67kmの周回ルート。
1988年に整備されたルートなので、山小屋も新しく快適。
ルートバーンと同じく変化に富んだ景色、そして、さらに高度感も味わえる人気ルート。
これだけではなくまだまだたくさんのコースが満載のニュージーランドトレッキングコース。
このコーナーでは初心者から一人旅または団体旅行までそれぞれのトレッキングの予約の仕方、歩き方、楽しみ方とさまざまな方面から皆さんにお伝えしていこうと思います。
まずは先日いってきたばかりのルートバーンの景色の写真などを見てもらいながらコース紹介をしていきます。
|