ペルーの山岳地帯で有名な料理といえば
「クイ料理」。
クイとは、モルモットのことだそうだ。
ガイドブック等で、半分に開いて焼いた写真を目にする。
南米自転車旅行中、ボリビア・ラパスからチチカカ湖畔をぬけ、
ペルー・クスコへ向けてペダルを漕ぎながら、
「やっぱりクイ料理って食べといた方がいいかなあ。クスコに着いたらクイ料理で乾杯するかー!」
と意気込んでいた。
野を越え山を越え、いよいよ古都クスコが近づいてきた頃、ある集落の民宿でのことだ。
中庭の一角の階段下に、小さな生き物が飼われてるのを見つけた。
「かわいい~!なんか最近、うさぎ飼ってる家多いよねー。」
丸々とした体は真っ白でふさふさしていて、目が赤く愛らしい。
子どもの頃に家で飼っていたミニウサギにとてもよく似ていた。
そのウサギ小屋?から立ち去ろうとした瞬間、背後で
「キュウッ!」という声がしたのだ。
「・・・・。」
「うさぎは鳴かないよな・・・。」
「ひょっとして、これって・・・!」
宿の人に尋ねてみるとやっぱりそれは「クイ」だった。
結構ショックだった。
その後クスコへと向かう途中に、
「CUYERIA」(クイ料理レストラン)が道の両側に立ち並ぶ村があった。
その時は、ごはん時ではなかったので、 何かを焼くにおいもしていなくてホッとしたが、
「あの店の庭先にたくさんいるんだ・・・。」
と昔飼っていたうさぎの姿を思い浮かべながら村をあとにしたのだった。
そのようなわけで、すっかり怖じ気づいた私は、名物の「クイ料理」を食べそこねてしまった。
この先も「クイ料理」はきっと食べないだろうけど、せっかくペルーに行ったのに損したような、でも食べなくて良かったような、ちょっと複雑な思い。
ペルーで「クイ料理」を食べてこられた方、ぜひ、感想をお聞かせください!
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●情報提供者
(株)ウェブトラベル トラベルパートナー「深山 哲夫」
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