~e-旅ネットメールマガジン「旅のおもしろネタ」8/9号より~
あんだけ、いやな思いをしたギリシャ アテネ(←先月号バックナンバー参照)
でも、次にトルコに行くには、アテネからバスに乗らなければいけないな~と、国境越えはいろいろ考えた。
というのも、エーゲ海のロドス島までいったのだから、そのまま、マリマスという街まで高速船で40分・・・
が、どうしてもトルコはイスタンブールから入りたかったのだ。
西と東の文化が融合しているといわれている要のイスタンブール・・・
陸路から入ると感慨深いものがあるよ~といわれていたので、アテネに戻らざるをえない・・・
幸い、トルコへは夜行バスなのでもう泊まらなくてもいいし♪
なんてのんきに身構えていたら、やはりそれは大間違いであった。
ペロポネソス駅バスターミナルからイスタンブール行きのバスが出ると聞いて、向かってみる・・・今回は、少し奮発してデラックスバスというのを頼んでみた!
なんといっても、20時間のバス旅・・・バスのランクくらいあげないとね~!
って、ここのバスターミナル・・・・
というよりバスターミナルってどこなの!!!!!!
ただの廃墟にしか思えないんですけど・・・
しかも、人がいない・・・出発まであと30分。
そのうち、くるだろうと思って待っていた・・・(←結構、我慢強い)
2時間後・・・恐ろしい光景が目の前に!
ゆきんこは二階建てのデラックスバスと聞いて二階をリクエストしておいた。
そのとき、おかしいと思ったのが一階より二階のほうが安かったということ。
元来、深く考えないたちなので「安いからいいや!」って思っていたら、
二階って屋根じゃん!
ありえない~~~い!!!(T_T)
20時間も屋根に乗るの?というよりイスはあるのかね?
ゆきんこのチケットはいっちょまえに座席番号が書いてあったんだが、どうみても座席にみえないのである。
バスの上にひざくらいの高さの柵があって、かろうじてイスもある・・・
が、ぎゅうぎゅうづめ・・・
おそるおそる下の屋根つきのほうを見てみると、通路までいっぱい・・・
というか、私のデラックスバスはどこ?
冷房、トイレ付のふかふかソファって聞いたんだけど?!
ふきっさらし、トイレなし、木の簡易イスになっている(T_T)
その前にこの座席番号ってどれと対応しているんだかわからん!
そもそも、座席自体あるのかないのかわからないのだ!
すでに午後9時・・・アテネにはどうしてもいたくない。
かなり不機嫌に乗り込むというか登った!
尾てい骨がやられそうな、このイス・・・とりあえず、寝袋をしいて座ってみる。
バックパックの上に座ってみる。
といろいろ試したが、どれも同じ。
テッサロニキに到着した頃、すでに顔は真っ黒、寝不足でふらふら、お尻は少し、皮向け状態・・・イスタンブールまでつくのだろうか???
誰か中と変わってくれ~~~!金出すから!!!
と思っていたら、カナダ人女子2人組みが話しかけてきた。
カ: 「あなた、上に乗っているの?」
ゆ: 「うん、でも、下に移動したい!」
カ: 「じゃあ、私と変わってお願い!」
ゆ: 「えええ?上、やばいよ」
カ: 「下はもっとやばいと思うよ・・・」
ということで、次の休憩所まで席を交換することにした。
入り口に入った瞬間・・・
く、くさい・・・
そうなのだ!!!一番後ろにある一応トイレと呼ばれているものから発しているにおい・・・
そして、通路にいる人だかり・・・
この人たちの荷物から発している異様なにおいが融合してこのなんともいえない、この世のものとは思えないにおいが充満・・・
鼻がも、もげる・・・
しかも、座席は木よりもやばい!
針金がバスが揺れるたびにゆきんこのやわらかいお尻を刺激し、痛いのなんのって。
しかも、通路にいるおばさん・・・通路に自分のでかいかばんを置き、その上に寝てるのはいいが、足を私のひざにのせるのやめてくれ~~~~~!
トルコとギリシャの国境についたころには生きるしかばねになっておりました・・・
国境はちょっと怖いと思っていたのに、そんなことを考える余裕は微塵足りともない。
というか、トルコとギリシャって仲がよろしくないでしょ?
だから、ライフル銃を片手に
「お前はトルコに何しにきたんだ~!」
っておどされるのかと思っていた。
が、ひげ面のおやじが、ちっちゃいガラスコップでチャイをちびちびさせながら、
「パスポートの顔のほうがかわいいのう」
とほざく!あたりまえじゃ!!!この最高潮にグロッキーになっているときに化粧ばっちりの写真と比べられた日にゃあ、たまったもんじゃないぜ!
ってイライラしていた・・・
と、パスポートを返したその手はなぜか、ゆきんこの手のひらをすりすりしていた。
ちょっと、きもいぞ・・・でも、ここは税関・・・
ここで、スリスリ攻撃を批判したりしたら、殺されるかも?
これが、権威を利用して女をまがいものにするっていうやつだ!(←思い込みが激しい)
とまた、誇大妄想をしつつ、バスに戻ったのであった。
が、これはトルコ旅行を通じて悩まされる行為であろうとは、このときのゆきんこは思ってもいなかったのであった・・・
イスタンブールへ続く・・・
★イスタンブール、時はゆるやかに★
澁澤 幸子 さん著のこの本知ってますか?
澁澤さんがトルコを旅したときの体験談的な本ですが、その旅のスタイルがとても共感がもてる。
旅行中、現地にたくさんの友達を作ってしまうところ。
気軽に話しかけ、そして、いつの間にか、もう何年も前から友達のように次の日から行動をともにしてしまうこと!
これぞ、一人旅の醍醐味!!
こんなエピソードを交えながらイスタンブールを深く語っている本です!
読んでいるだけで、イスタンブールのあの喧騒を思い出し、懐かしくなる一冊!
トルコに行く前にぜひ、読んでもらいたい一冊ですね!