ビールのおいしい季節がやってきた?♪。
ビールといえば缶ビール。
日本のスーパーでは、ぐっーと冷えてどうどうと陳列している缶ビール。
小説のフレーズやドラマの小道具としても利用されている缶ビール。それが、2年前 2003年にドイツから消えた。
持ち運びに不便と敬遠されていた瓶ビールが今は主流。
最近、ペットボトル入りのビールまで製造されている。軽量で便利だが、ペットボトルは、缶に比べると泡が熔けやすく、味も落ちる、それでも缶は消えた。
何故か???
2003年1月。飲料容器強制デポジット制度が導入されたから。デポジット制とは、飲料購入時、容器に対して預り金を支払い、容器返却した際に、預り金が払い戻されるというシステム。
今までは、瓶だけが対象であった。それが、ペットボトルも対象になったのだ。
ミネラルウォーターよりビールが安いので、一部の人たちにより
水代りに消費されている。
公園のゴミ箱は、捨てたビールの空缶であふれかえり、道端や芝生にも平気で捨てられる空缶。
もちろん、缶は再生できるゴミとして回収されてはいたが、一部の人間が無造作に捨てる事実を見過ごせず問題解決、町の美化、環境保全意識向上のためにデポジット制が導入され、対象外だった缶が消えたのだ。
〈デポジット料金〉
●ビール瓶 1本につき 15セント (約20円)
●その他はたいてい 1本につき 25セント (約35円)
Xワインの瓶は対象外 (ゴミとして回収再利用される)
X製造メーカーや、種類によりペットボトルでも対象外の場合もある。
とにかく なんともややこしい。
●旅行者へのアドバイス●
対象容器かどうか購入時、かならずレシートをチェック 。
Pfand という項目がレシートに記載されていたら、もしくは、15セントか 25セント加算されていれば、それはデポジット対象容器。時間が許せば、後日返却し、返金してもらおう!
ビールを試したい場合、栓抜きも用意されるといいだろう。
●返却場所、方法●
コーラやファンタなど全国メーカーであれば、たいていのスーパーマーケットで返却、返金してもらえるが、販売店のオリジナル製品 は、販売店でのみの返却、返金となる。
スーパーには、自動返却機がありそこの入口に容器をいれる。
バーコードで自動読み取り、計算され、返金額のレシートが自動で出てくる。それをレジにて提示、現金にて返金を受ける。
また大型ディスカウントショップは、オリジナル自社製品しか扱っておらず、レジのところで容器を返却し、返金してもらう。
●ビールの販売価格 ●
旅行中、スーパーに飛び込んでも、缶ビールはない。
おまけに、栓抜きまで持参しなくては、、すぐに喉もうるおせない。
瓶ビールは、500mlで6本セットのもの が多く、
・1本500mlで 30ー70セント ( 約40円?100円)
・6本セットで 3、30セント前後(約450円)
ホントに安い、、、
でも冷えたビールは販売はされていない。
こちらでは 、あまり冷やす習慣がないから。
それにしてもこのシステム、ドイツ人には大不評。
飲んだ容器をすべて保管し、スーパーに持参し清算してもらう手間は想像以上だ。始めから一般の国民は、きちんとゴミの分別をしていたのに、今さら非合理的なことをと、不満が多い。
それでも規則や法律が決まるとそれに従うところは、ドイツらしい。
といっても、強制的にお金が取られるわけだから、取り返さないと損である。
缶ビールの偉大さを妙に感じる今日この頃。
あの感触、軽さ、スマートさ。なんだかとっても愛おしい。
小説のフレーズだって、
「 缶ビール片手にため息をつく、、、、」 が
「 瓶ビール片手にため息をつく、、、、」
ではえらい違いだから。
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●情報提供者
(株)ウェブトラベル トラベルパートナー「中島 美弥子」
ドイツ (シュトゥットガルト)在住
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