湯の峰温泉といえば
「つぼ湯」
初めて世界遺産登録された温泉だ。
一日に七度色が変わるといわれるこのつぼ湯はようやく二人入れるほどの小さな大きさ。
この小さな「つぼ湯」につかったといわれているのが小栗判官。二人のロマンあふれる物語がここにある。
<その1>
常陸の国(茨城県)小栗城主平の満重は足利軍に攻め入られ落城。その子助重(小栗判官)は父の命をうけ、小栗家再興を決意し、家臣らと三河の国をめざすも道中、毒殺未遂にあう。この命をとりとめたのが相模の守護代の娘「照手姫」。
しかし、猛毒のため全身がただれ手足の自由も奪われ、見るも無残な姿に変わりはてる。
しかし、藤沢時宗総本山薬師如来のご加護と湯の峰温泉の薬湯のおかげで元の姿にもどり、小栗家の再興もなしとげた。
<その2>
小栗は周辺のみなが知っている遊び人。そんなプレイボーイが人目ぼれしたのが小野小町と美しさを競えるといわれるほどの美女「照手姫」
小栗は強引に照手姫のもとに婿入りをしたため、照手姫の父に毒殺される。
照手姫も海へ流される。こうして離れ離れになった二人だが、小栗は閻魔大王の計らいで蘇生するも耳も聞こえず、目も見えず、全身不自由な姿に。
また、照手姫も売られ売られて、遊女の水汲み女として働いて生き延びていた。
小栗は
「熊野の湯の峰温泉につかれば元に戻る」
というおつげを信じ、湯の峰に向かう。お坊さんは
「一引きすれば千僧供養、二引きすれば万僧供養」
という札を小栗に書き、多くの人が小栗を車に乗せ、湯の峰まで引っ張った。
途中、照手と小栗は運命の再会を果たすも変わり果てたお互いの姿に認識できない。
それでも、照手は亡き夫の供養になると湯の峰まで車を引き続ける。
こうして、小栗は湯の峰にたどりつき、無事照手姫のもとに帰ったのだった。
その2のほうが話しにあつみが加わり、さらに、小栗を載せた箱車を長い道中引き続けたという照手の情愛に心うたれる。
そして、この物語は湯の峰が重病をわずらった人々の救世の地であったことを物語り、老若男女問わず受け入れる熊野の懐の大きさもまた、和泉式部の伝説と同様わかる物語である。
湯の峰温泉
「小栗屋」ではこの物語のお話や小栗判官のことを語り部をしているご主人から伺うことができる。
また、市川猿之助が演じて大ヒットしたスーパー歌舞伎の「オグリ」でも知られている。
つぼ湯は公共浴場なので誰でも入れるが、昨今の世界遺産登録の恩恵もあり、かなり混んでいるので予約が必要。つぼ湯からまっすぐ歩くと橋があり、右手に南薬師如来がある。その横が「温泉汲み取り所」。この奥につぼ湯の入湯券が販売されている。
入り口にサンダルがあると誰かが入っているので外のベンチで待とう!つぼ湯に入る前に券を入れるポストのようなものがあるのでそこにチケットをいれて入浴する。
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●つぼ湯●
営業時間:6:00-21:30
入浴料:750円
一回30分まで入浴可
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